善本知孝のブログーOpera-Crasy

アクセスカウンタ

zoom RSS ワグナー7「ジーグフリート」の復活「パルシファル」

<<   作成日時 : 2017/12/02 06:35   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像

ボータンに代わる神の役をジーグフリートが出来ず、死んでしまったのですから、「指輪」の話は終わっていないと考えるのは私だけではないでしょう。似た英雄の話はワグナーの作品のどこかにある筈です。探すが、全く出会いません。思想絡みの作品に出会うのは「パルシファル」だけ。しかしキリスト教からみであり、ゲルマンの伝説は全く関係がないのです。
「パルシファル」にはジークフリートは登場しません。有能な万事に優れた英雄の姿はそこには影も形もないから、この作品を「指輪」と結びつける解説を私は全く知りません。
ワグナーが年をとって、「パルシファル」を作ったときには、「救い」をもとめる年齢になっていたのを思うと思い出します。無理だとも思うのですが、私はどうしても「パルシファル」を「指輪」の後日譚としたい誘惑に駆られます。強引ですが、90の老人の独り言として許してください。
話「パルシファル」のあら筋はこうです。

時は中世。世界との関係を絶ったモンサルヴァ―トの城で聖杯の騎士たちが、その昔十字架に貼りつけになった、キリストの血を受け止めた盃を守っている。この盃、つまり聖杯を手に入れようとしている強力な魔法使いのクリングゾルは、自分の王国を打ち立て、魔法の庭に魅力的な花の乙女たちを住まわせ、多くの騎士たちがクリングゾルのこの邪悪な行いと戦い、失敗しています。聖杯王アンフォルタスがクリングゾルの誘惑に負けたのもこの庭です。“恐ろしく美しい女“クリングゾルは十字架上のイエスキリストをあざ笑ったために、クリングゾルの王国では「彼女は魔力をもった誘惑する女」であり、一方聖杯の礼拝では「彼女は悔い改めたマグダラのマリア」という痛ましい二重生活を運命づけられました。クリングゾルと出会ったアンフォルタスは、十字架の救い主イエス・キリストの脇腹を刺した聖槍を失ったばかりか、罰としてその同じ槍で不二の病を負わされました。アンフォルタスの傷とその終わることない苦痛は、”同情によって智を知る清らかな愚か者“によってしか治すことができないと予言されました。
(スチャート・スペンサーの英訳から―長谷川勝彦DGのDVDから)

日本人にとって難解なこの話は、私が持っているDVDはレバイン指揮のメトのものと、ハイテインク指揮のチューリッヒのものでみることができますが、何度見ても難解です。救い主が“同情によって知を知る清らかな愚か者”であるということはわかります。これはジーグフリートと正反対の資質の持ち主だ、ということもわかる。キリストを傷つけた、槍の痛みから解放する力を持つ者というのもわかる。ここから推察するにワグナーは人生の苦痛の最終的解決者は、ジーグフリートのような「英雄」ではなく「愚者」だと考えたことになります。
この比較、「英雄」と「愚者」はワグナーが死に臨んで抱いた「結論」だったのでしょう、というのが、私の感想です。
このいわくつきの作品はレバイン、ハイテインクだけでなく、多くの指揮者が舞台でとりあげています。ナガノ指揮ベルリン・ドイツオペラ、シュタイン指揮バイロイト、ジョルダン指揮のものを録画してみました。演出に大きな違いはありませんが、やはりどれもピントきません。
この記念碑的作品は1882年7月28日以降30年間上演をワグナーにより禁止されました。1914年1月1日妻コジマにより、この禁止期間は終了と宣言されたそうです。

この奇妙な逸話が付いたこのオペラはますます難解になりますが、これを録画したDVDを3組,ホルトシュタイン指揮バイロイト1981年、ナガノ指揮バーデンバーデン2004年、指揮バイロイト2012年で持っていて、この理解こそワーグナーの本命と何回も見て理解するよう務めていますが、まだわかりません。「指輪」と「パルジファル」が納得できなければ、ワグナー理解はダメと思います。残念です。ワグナーに死が近いとは「パルシファル」の音の響きからわかるのですが。
そのほかの彼のオペラとして「名歌手」「オランダ人」「ローエングリン」がありますが、これらは入門に過ぎないとおもうのです。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ワグナー7「ジーグフリート」の復活「パルシファル」 善本知孝のブログーOpera-Crasy/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる