ガイアの治療3植林

Ⅵ)産業植林 
古来どの国でもそれなりに植林を行ってきました。日本のスギ、ヒノキも300年の歴史があります。それらとは全く違った産業植林と呼ばれるものが、1985年頃から世界的、特に熱帯の生育のいい場所で行われるようになりました。目的は製紙の原料を短期に生産することです。2003年8月現在で日本が関係している産業植林地の一部を表7にあげました。2003年8月現在の場所はチッププロジェクトが28箇所、オーストラリアが多く、計19万2千ヘクタール(目標は32万6千ヘクタール)。その他パルププロジェクトが2ヶ所、15万3千ヘクタール(目標14万ヘクタール)用材プロジェクトは2ヶ所1万6千ヘクタール(目標49万3千ヘクタール)、合計33ヶ所、36万1千ヘクタール(目標は49万3千ヘクタール)となっています。木の種類は殆んどユーカリで、一部アカシア、ラジアータ松があります。(表6)
以下具体的な例をあげます。
1)広葉樹ユーカリが産業植林の主対象樹種です。
本格的な産業植林の走りはブラジルのリオの北で行われたユーカリの植林で、セニブラという名で知られています。1975年頃の出来事で、オーストラリアから輸入したユーカリプタス・サリグナという木が使われました。現地は1000ミリの雨量はあるが土地が悪く、この木が最適だったといいます。7年で伐採するとして計算すると、1年の生長量は27立方メートルになります(日本の広葉樹は10立方メートル。その後幾多の改良が重ねられ、植林面積8万8千ヘクタールとなり、7年で伐採されて、晒しクラフトパルプの年産は35万トンです。ここには日本の会社も参加しています。
2) 広葉樹アカシアはもう一つの植林木です。ロマンチックな木と思われがちだが、熱帯では何処を向いてもアカシア、パルプ用に植林されたのはアカシア・マンギュウムでインドネシアのスマトラ島南部です。この木を使って巨大な植林が行われています。年率50立方メートルにもなる植林地です。日本製紙などのパリト・パシフィックでは年産50万トンのパルプ工場ができ、稼働しています。アカシアは10年たつと腐ってくるから、それ以前の8年(樹高20~25メートル)で伐採されています。
3)針葉樹マツ類  日本のスギ、ヒノキは耐久性の点で抜群です。
世界の植林木はこれには品質は及ばないが、ラジアータマツやエオリオットマツが植林されています。パルプ材だけでなく、もっと高く売れる用材にもなります。雑な計算だと、オーストラリアで年率17,5立方メートル、南米で年率28立方メートルになり、スギヒノキの10立方メートルとは比べ物にならないほど生育します。

表6  産業植林(海外植林センター調ベの一部)
 植林地国名  植林前  開始年  面積千ha  樹種
1  オーストラリア  牧草地  1989   2,9    ユーカリ   (チップ・プロジェクト)
3 同 同 1996 11,3   同
10 同 同 1999 2,9   同
15 同 同 2001 0,2   同
17 同 植林伐採地 2001 30,0   ユーカリ ラジアータ
21 チリ 牧草、潅木、跡地 1989 28,7   ユーカリ ラジアータ
25 パプア 伐採跡地 1975 9,9   アカシア
1 セニプラ(ブラジル) 伐採跡地 1973 121,2 ユーカリ   (パルプ・プロジェクト)




表7 日本のパルプ使用量(トン)

1年約3000万トン
内訳
化学パルプ(主にKP)      1000万トン
機械パルプ(主にTMP)      300万トン
古紙パルプ            1800万トン

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