国立プラハの「トスカ」(武蔵野文化)

プラハ国立歌劇場はたしか2度目で前回の印象がよかったので出かけた。チェコからは沢山くるので、区別がつかず、「たしか」がつく。
トスカは声がよく通り、カバラドッシュもそれなりに甘く美しい声だったので満足であった。ところが経緯はいろいろあったにせよ、スカルピアが全くダメで、レシタチイーボなどひとりごとを言っているにすぎず、しかも風貌も善人で足を引張った。
トスカは歌は十分であったが、演技は今一、特に二幕のスカルピアとの対決の場では微妙な心理の表現がなく、例えばナイフの取り上げ方など無造作に過ぎた。残響の少ない大ホールでは彼女の声に艶がなく残念至極。
2時間半の休憩を含む公演時間はきつく、省略されるのは覚悟していたが、全く気づかず
1幕の祝祭の場面など、DVDでは見られない程であった。武蔵野に相応しいヒットである。
舞台装置はまずまずであったが,カバラドッシュが絵を書く場所が足場の上ではないのが気になった。(セリフにある)
オケは存外よく、ホールのせいで硬い音だったが、楽しめた。それにしても、優れた残響を誇る小ホールを持つ武蔵野文化が何の工夫もなく大ホールの音響を数十年放置しているのはいただけない。また優れた企画でホールを空けずに続けているのは誇ってよいのに、無節操なオペラの広告を続けているのは恥ずかしい。東京ではOOO円、武蔵野ではOO円というあれである。今回で言えば東京では往年の大スター、エヴァ・マルトンがでている。5000円値打ちが違って当然である。見るのも恥ずかしい広告である。一考を促したい。
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