善本知孝のブログーOpera-Crasy

アクセスカウンタ

zoom RSS ロッシーニ(2)エジプトのモ-ゼ

<<   作成日時 : 2018/03/28 09:16   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

3時間を超える、このオペラを眠らないで見とおすのは困難。でも聖書劇としては欠かせない作品だから頑張ってみる価値はある。ユダヤ人王女エルチャとエジプト人王子オジーリデとのロメオとジュリエット的恋の話も入っているが、話の中心はモーゼの生む奇跡の話が中心だけに、宗教に馴染みは日本人にもあるが、事件性が少なく、興味が薄い話。眠くなるのだろう。眠くなったら、「海が割れて、イスラエル人の通り道が何時出来る」という有名な逸話が何時現れるか、を楽しみにしたらどうだろう。話が難解なので、筋だけは予め知っておいた方がオペラが眠くならないのにはいいと思うので始めに書いておく。

長い間、エジプトに囚われているイスラエルの民は故国に帰れる日を願い、長(オサ)モーゼと希望の合唱をする。エリオゼ(モゼの弟)と女王妻、娘アナーイデが帰ってきて、「イスラエル人の帰国がエジプト王に許された」と人々に伝える。イスラエル人はそれを聞いて喜んでいると突然天空は闇となる。モーゼが天の声に導かれ山頂にのぼり、神々からの十戒をうける。人人は畏敬の念に打たれ、良き日をたたえ散っていく。
娘アナーイデが一人いるところへエジプト王の息子アメーノフィがあらわれ、自分を放置し帰国するのかとアナーイデを責める。二人は恋仲になっていたからだ。息子アメーノフィがモーゼともに王に合うと、王は気が変わっていて、イスラエル人帰国の許可が取り消されていた。モーゼは「そんなことがおきればエジプトはと全滅する」と宣言する。
モーゼの祈りで、エジプトは太陽の上らぬ国となり、暗黒の日日が続いた。(以上第1幕)

エジプトの王宮は太陽が戻らぬままになったことで人民は不安におそれている。王が「二度と約束を破らない」と誓うとモーゼの祈りで、エジプトに太陽が戻った。
王と息子が二人きりになると、王は息子にアッシリアの娘を嫁にもらうよう説得するが、王子は拒否する。
息子はモーゼの殺害を王妃に提案するが、王妃は拒否。「イシデの宮殿に行け」と遠くから声がしたので、王妃らは神殿に行く。王も従う。神に捧げるバレーが行われる。そこへ、イスラエル人がやってきて「自由の身にする」という王の約束の履行を迫る、王は砂漠へ行くのは許す。(以上2幕)

イシデの神殿で国王、大司教,司祭が祈る。神に祈るバレーが行われる。イスラエル人もきて王に帰国を依頼するが、砂漠への移動のみ許す。大司教はモーゼにイシデへの参拝を望むが、モゼは二つの神に仕えずと拒否。その時兵士が現れ。ナイルが血に染まり、台地はうねり、人人は恐怖におののいていると知らせる。モーゼは杖を取り上げると、イシデの神殿の火が消え、人人はおののく。王はイスラエル人の帰国を再び許す。(以上第3幕)

アナーイデは砂漠にも追いかけてきてアメーノフィに結婚の決断を迫るが、アメーノフィは拒否、彼とは違う神を選ぶ。そこへエジプトの軍勢が現れ、イスラエル人は紅海のふちに追い込まれる。
ここが全曲の白眉。モーゼの祈り、「天の玉座より」。祈りを終え、モーゼが杖を上げると、海中に一本の道ができ、イスラエル人は通り抜ける。
イスラエル人を追いかけてきたエジプト人が路にたどりついたとき、イスラエル人は対岸に到達。直ぐに海が塞がりエジプトの兵士は海の底に沈む.以上第4幕)

これが荒筋。オペラはブレゲンツ音楽祭2017年のもので全幕3幕2時間31分で実施された。
ブレゲンツ音楽祭はドイツとスイスの境にあるボーデン湖は畔で毎夏行われる音楽祭で私が2007年に行ったときは湖上に仮設された舞台で「トロバトーレ」を見たが、当時も劇場があり、オペラの公演も行われていた。湖上の舞台もこの劇場内のオケからの中継でした。ブレゲンツ音楽祭自体はが劇場でやられることも多く、ロッシーニの「モーゼ」も劇場内でした。更に驚くのは幻燈が舞台の一部として強く使われていることで、イスラエル人がモーゼの案内で海を渡る場面は殆ど幻燈と人形の組み合わせでした。その代りといえようが、2幕目の重みが増し、異教徒の二人が結ばれる場面が、原作以上の重みで扱われており、違ったオペラになったような印象もうけた。
モーゼの魔術は海の消失以外は暗黒と明るさのコントラストだけだから、魔術そのものが容易に舞台化できた。筋は恋物語に重みがおかれ、聖書物語というには少し無理があったように感じた。それにしても「セヴィリアの理髪師」が1816年、「モーゼ」が1818年の作というのだから、ロッシーニの人格を疑いたくなる。彼が早くペンをおき、料理人として名をなしたこともわからないでもない。

このオペラは確かに聖書物語の面もある。エジプト人とユダヤ人という宗教の違う二つの人種の争いというのも、興味ある問題で、ロッシーニ自身はキリスト教徒だから、ヨーロッパでの宗教の展開が日本人にはわからない複雑な問題を提示したともいえます。それをモーゼと言う怪物の出現で解決しているともいえる。
この難題を「セビリアの理髪師」なみのオペラとして扱ったロッシーニの肝っ玉の大きさに驚く。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ロッシーニ(2)エジプトのモ-ゼ 善本知孝のブログーOpera-Crasy/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる